米軍機また部品落下 続発ことし6件目


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離陸直前の米空軍電子偵察機RC135V。この後の飛行で部品落下事故を起こしたとみられる=16日午前11時18分ごろ、米空軍嘉手納基地

【嘉手納】米空軍嘉手納基地に駐留している米ネブラスカ州オファット空軍基地所属の電子偵察機RC135Vが、16日の飛行中に約907グラムのファイバーグラス製の部品を紛失していたことが17日、分かった。沖縄防衛局によると落下した時間や場所は不明で17日夕現在、米軍から回答はないという。

けが人などの被害は確認されていない。飛行停止の措置は取られておらず、17日には同機が嘉手納基地を離陸しているのが確認された。米軍機の部品落下事故はことしに入って6件目で、相次ぐ事故に県や基地周辺自治体から批判の声が上がっている。
 沖縄防衛局は17日午前10時半すぎに嘉手納基地から事故の報告を受けた。防衛局は同日正午ごろに県や自治体に伝えた。
 防衛局によると、16日の飛行後の整備点検で部品の紛失が発覚した。落下した部品は約20・3センチ×約25・4センチのファイバーグラス製のアクセスパネル。機体のどの部分の部品かは、米軍からの報告はない。
 目撃者によるとRC135Vは、16日午前11時すぎに嘉手納基地を離陸。日没後に帰還したとみられる。事故翌日の17日午後3時27分ごろ、同機が同基地の南側滑走路から離陸し、同午後8時16分ごろに帰還するのが確認された。
 嘉手納基地は、事故の詳細や原因について17日夜現在、本紙の取材に回答していない。
 県は17日、事故を受けて在沖米空軍と防衛局に対して安全管理や再発防止の徹底を申し入れた。県基地対策課は「再発防止の徹底を求める中でこれだけ事故が頻発するのは遺憾だ。一歩間違えれば大事故につながりかねない」と米軍の対応を批判した。
 外来機の電子偵察機RC135V1機は嘉手納基地を拠点に東アジア地域の情報収集や監視活動に携わっているとみられる。
 16日には普天間飛行場所属のMV22オスプレイの部品落下が発覚するなど、米軍機からの部品落下事故が相次いでいる。
英文へ→Part falling from US military aircraft for sixth time in this year