豊見城 サヨナラ頂点 海銀杯中学野球


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無失点の力投を見せる豊見城の金村尚真=27日、東風平運動公園野球場

 第22回沖縄海邦銀行杯争奪中学校軟式野球大会・第55回県春季大会(主催・県野球連盟、共催・琉球新報社、協賛・沖縄海邦銀行)は最終日の27日、東風平運動公園野球場で準決勝、決勝を行った。

決勝は金武の渡慶次佑、豊見城・金村尚真の両先発が好投し、六回まで無得点の息詰まる展開。最終回に連打とバントで相手守備の乱れを誘った豊見城が決勝点を挙げてサヨナラ勝ちした。優勝した豊見城は8月に横浜で開かれる第32回全日本少年軟式野球大会に出場する。

豊見城・金村、勝利呼ぶ力投
 最終回1死一、二塁で迎えたサヨナラのチャンスで、豊見城・金村尚真のバントは三塁線に転がった。間に合うとみた金武の渡慶次佑が三塁に送球。わずかにそれてボールが転がる間に、二走・田嶋大輝がサヨナラのホームを駆け抜けた。
 引き締まった投手戦を締めくくった金村はバットだけでなく力投も光った。一回、七回に二塁打を打たれたものの、奪三振7、四死球2で三塁を踏ませず、味方の援護を待った。
 走っていたという直球を見せながら決め球のカーブ、ゴロを打たせるためのシュートを投げ分けた。金村は「いつかチャンスは来ると思っていた」とバックを信じた。
 九州制覇だけでなく、年末の県大会から負けなしの4大会連続制覇を成し遂げ、転勤する石川創監督の花道を飾った。金村は「全国でも低めに集めてしっかり投げたい」と言う。主将の知念拓真も「九州での経験を生かし、全国の優勝旗も持って帰る」と頼もしかった。(金城潤)