識者「辺野古中止を」 大江氏ら22人緊急声明


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辺野古中止を求める緊急声明を発表する寺西俊一一橋大特認教授(左から5人目)ら=1日、参院議員会館

 【東京】宮本憲一大阪市立大名誉教授やノーベル文学賞作家の大江健三郎氏ら有識者22人が1日、米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設を県民が拒否する意思は明確だとして、「埋め立て工事の即時中止」を求める緊急声明を発表した。

22人は声明の呼び掛け人となり、ウェブサイトで賛同者の署名募集も同日から始まった。「万人単位」を目標にし、政府に提出するという。
 声明を提案した寺西俊一一橋大特任教授、西谷修立教大教授らは同日、参院議員会館で会見し、翁長雄志知事が第三者委員会を設置し仲井真弘多前知事の埋め立て承認の検証を始めたことから「承認の根拠となった環境アセスメントの正当性が崩れる可能性がある。まともな民主主義国家の政府なら検証期間中に工事を中断するのが当然」と厳しく指摘した。
 声明文では翁長知事による作業中止指示、今後見込まれる岩礁破砕許可取り消しにも「全面的な支持」を表明した上で(1)政府はボーリング調査を含む辺野古埋め立てに関わる全ての行為をただちに中断すべき―など5項目を求めた。同日中に安倍晋三首相宛てに送付した。
 また、集めた賛同署名は20日に1次締め切り、5月20日に2次締め切りし、それぞれ政府に提出する。
 署名サイトはhttp://mcaf.ee./a2gd9
英文へ→Intellectuals including Nobel Prize winner release statement calling for stop new US base