危機言語、継承へ議論 9月、沖縄でサミット


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 県と文化庁は「しまくとぅばの日」の9月18日、那覇市内で「危機言語・方言サミット(仮称)」を開催する。国連教育科学文化機関(ユネスコ)が2009年に消滅の危機にあると認定した国内8言語の関係者が集まり、継承に向けた取り組みなどを議論する。

文化庁はサミットとは別に、危機言語がある国内の地域の行政担当者や研究者らが集い、海外の先進事例などを学ぶ協議会も15年度から始める。
 八つの危機言語は、アイヌ語、八重山語、与那国語、八丈語、奄美語、国頭語、沖縄語、宮古語。危機言語サミットは昨年12月、八丈島で初開催された。
 八つの言語のうち五つが沖縄県内にあることや、行政が普及に力を入れていることから、文化庁が沖縄開催を持ち掛けた。
 9月19日には第3回しまくとぅば県民大会が開催されるため、危機言語サミットの参加者に県民大会を視察してもらうことも検討している。
 文化庁は「理想は八つの地域全てを回って開催できたらいい」としている。
 ユネスコの指摘を受けて、文化庁は10年度から国内の危機言語の実態について調査研究している。ことしの危機言語サミットの内容は今後詰めるが、これらの調査研究の報告などが予定されている。一般の人々も参加できる。