糸満、延長制し8強 九州春季高校野球 興南きょう初戦


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 高校野球の春季九州大会(第136回九州大会)は18日、佐賀県立森林公園野球場などで開幕し、一、二回戦計5試合を行った。二回戦で糸満は鶴崎工(大分)を延長十回、8―7で下し、8強に進出した。

佐賀商はれいめい(鹿児島)に9―4で勝ち、準々決勝に進出した。選抜大会出場校で、2季連続優勝を狙った九州学院(熊本)は佐世保実(長崎)に3―4で敗れ、初戦で姿を消した。糸満は、4―7で迎えた九回に金城匠吾の右適時打などで3点を返し同点に追い付くと、延長十回2死二塁から、主戦・金城乃亜の適時二塁打で逆転に成功した。19日は県春季大会を制した興南が登場し、福工大城東(福岡)と初戦を戦う。2回戦残り5試合を行い、8強が出そろう。

◆土壇場で粘り逆転 劇的決着も投打に課題
 秋季大会でも二度の延長を制した糸満が、この日も土壇場で強さを発揮した。九回に3点を返して同点に追い付くと、延長十回2死二塁、金城乃亜が左への適時二塁打を放ち逆転。エースの一打がチームに勝利を運んだ。
 劇的な逆転勝ちを収めたが、投打に課題を残した内容となった。選抜後に集中して固めてきたという打撃は、再三の好機を生かせず3度の併殺に倒れ、残塁は12を記録。先発平安常輝も、制球難で序盤に大量5失点を喫した。
 上原忠監督は「延長十回はうちらしい攻撃ができたが、九回までに決められる場面はたくさんあった。今までにないひどい試合だった」と評した。試合後は長い時間をかけて選手一人一人と課題を話し合ったと言い「きょうはきょうでリセット。次はうちらしい野球をやっていく」と次戦に向けて気持ちを切り替えた。