「自殺考えた」女性に多く 20、30代は4人に1人


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これまでの人生で本気で自殺したいと考えたことがあるか

 県は22日、県内在住の20歳以上を対象に昨年12月に初めて実施した「自殺対策に関する県民意識調査」を発表した。「本気で自殺を考えたことがあるか」の問いに「ある」と答えたのは、女性では30代が26・8%と最も高くなった。次いで20代が24・1%と高く、20~30代の女性の約4人に1人が自殺を考えた経験があることが明らかになった。

 女性は40代で19・7%、50代では19・2%となり、年齢が上がるにつれて「自殺を考えたことがある」という回答は下がる傾向が見られた。

 これまで中高年に向けた自殺対策が中心となってきたが、今後は20~30代に向けた対策も求められそうだ。

 普段の悩みやストレスに関する質問では「ストレスを感じることが大いにある」「多少ある」と答えたのは、女性の30代が80・7%で最も高く、同じく女性の40代が72・9%で続く。

 30代など女性の若い世代で高い数値が出たことについて、「沖縄いのちの電話」運営委員の渡久山朝裕県立看護大学准教授は「30代は社会的にも責任が重くなる世代。特に女性は仕事と子育てとの両立、生活の安定などをめぐり、置かれている状況の厳しさがうかがえる」と分析した。

 調査は自殺対策の参考にするため県内の2482人を対象に行い、1566人が回答した。回収率は63・1%だった。