「使わない靴譲って」 比嘉さんと鳥谷選手 1万足目標、比国に


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「フィリピンの子どもたちにスポーツを楽しめる環境をつくってあげたい」と話す比嘉寿光さん(左)=2日午後、県議会

 甲子園で県勢初の全国制覇を遂げた沖縄尚学メンバーで、プロ野球広島カープの球団職員として活躍する比嘉寿光さんと、阪神タイガースの鳥谷敬選手らがフィリピンの子どもたちに沖縄から靴を送る活動を始めた。

2日、那覇市内で会見した比嘉さんは「はだしの子どもたちにちゃんと靴を履いて、伸び伸びと駆け回ってもらいたい」と話し、使わなくなった子ども靴の提供を呼び掛けた。1万足を目標に、11月ごろ届ける予定。
 昨年、鳥谷さんが子どもたちにグラブを届けるボランティア活動でフィリピンを訪れたことがきっかけ。取り囲んだ子どもたちが靴を履いておらず、けがをしている子を見た鳥谷さんは「必要なのはグラブじゃなくて靴だ」と感じたという。
 鳥谷さんを支援しているクリーニングの丸三(浦添市)の荷川取浩二社長や、荷川取氏を通じて鳥谷さんと親交のある赤嶺昇県議らが話し合い、活動開始を決定。鳥谷さんと早稲田大学で同期の比嘉さんも賛同し、4月に社団法人「レッドバード」を立ち上げた。
 鳥谷さんが自身のフェイスブックのページで協力を呼び掛けている。社団法人の代表理事を務める赤嶺県議は「サイズが合わなくなっただけで、まだ十分履けるという靴の提供をお願いしたい。集まった靴は責任を持って現地に届ける」と説明した。
 募集しているのは、12センチ~28センチ程度。軽く洗い、靴ひもがある場合は結んで、クリーニングの丸三の各店舗に直接持ち込む。送付も受け付けるが送料は自己負担。送付先は丸三、浦添市内間5の1の23、問い合わせは(電話)098(874)6500。