防衛相、久辺3区長と面談 日程非公表 市長とは会わず


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名護市の久辺3区の区長らと面談後、記者団の取材に応じる中谷元・防衛相=8日午後4時39分、恩納村内のホテル

 中谷元・防衛相が8日、米軍普天間飛行場の移設先の名護市辺野古周辺の辺野古、豊原、久志の3区(久辺3区)の区長と恩納村内のホテルで面談した。防衛省が報道関係者に事前に説明した中谷氏の沖縄訪問日程の中には3区長との面談は入っていなかった。移設阻止を掲げる翁長雄志知事との初会談の前日に、防衛担当閣僚が条件付き移設容認の行政区の代表に秘密裏に面談していたことは波紋を広げそうだ。

 一方、翁長氏と同じく辺野古移設に反対する名護市の稲嶺進市長との面談は予定されていない。
 面談には嘉陽宗克辺野古区長、宮城行雄豊原区長、宮里武継久志区長が出席した。面談は各区の要望について3区と国との懇談会を通じて協議することを確認したという。
 面談後、中谷氏は記者団に「要望は重く受け止め、できることは全力で取り組みたい」と述べた。豊原区の宮城区長は「国と直接の協議を持ちたいとずっと要望してきた。ちゃんと取り組む姿勢が感じられた」と感想を述べた。
 中谷氏が3区の区長と秘密裏に面談したことについて、県幹部は「県と県民は新基地は絶対に造らせない。振興だけ進めればいい」と冷淡な見方を示した。