ガジュマル無残 樹齢100年 台風で被害 宮古島


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 【宮古島】台風6号の暴風により、宮古島市立北小学校と同平良第一小学校(平一小)で、樹齢100年近いとみられるガジュマルが折れているのが12日に見つかり、児童や地域住民の間に衝撃が走っている。13日には市教育委員会関係者が現場を確認し、できる限り残していくことを確認した。

 市教委によると正確な樹齢は不明だが、いずれも100年近くあるとみられており、両校の「シンボル」として児童らから親しまれてきた。
 北小では、正門をくぐって右側にある大木が折れた。登下校する子どもたちを見守ってきた木だ。與那覇怜央君(同小2年)は折れたガジュマルに「とてもかわいそう。早く元気になって、もっとガジュマルと遊びたい」と語った。
 平一小では運動場内に茂るガジュマル2本のうち、1本が真ん中から裂け、半分がフィールド上に横たわっていた。8年ほど前、ガジュマルが病気になった際に薬剤散布に関わった垣花泰隆さん(67)は親子2代にわたってこの木に親しんできた。「2本のガジュマルは平一小にとってシンボル。病気になった時も、薬剤を散布して元気になった。何とか生き残らせてほしい」と話した。
 市教委は13日に業者と調査した結果、北小のものは折れた部分の一部を撤去した上で、可能性のある部分を残す。平一小のものは倒れた部分を起こして残った幹にワイヤで結び、再生を試みる。
 市教委は「長年にわたって親しまれてきたガジュマル。難しい部分もあるが、できるだけ残したい」と語った。

折れて通路の一部をふさぐ北小のガジュマル=14日、宮古島市
中央から半分が折れた平良第一小のガジュマル=14日、宮古島市