沖縄都市モノレール、営業収益初の30億円超


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 沖縄都市モノレール(仲吉良次社長)は28日、2014年度決算を発表した。売上高に当たる営業収益は前期比3.8%増の30億2862万円で、初めて30億円を超えた。

乗客数が3期連続で過去最高を更新して1500万人台に到達し、運輸収入を押し上げた。過大な初期設備投資を毎年分割で処理する減価償却費の負担から最終赤字は続いているものの、減価償却前利益では8億6934万円と開業以来の黒字を確保している。
 14年度は消費増税に伴う運賃改定があったものの乗客数は好調に推移し、1日平均4万1477人と過去最高だった。昨年10月に導入したIC乗車券「OKICA(オキカ)」への移行も順調で、客単価も上昇したことから、運輸収入は3.8%増の28億6684万円だった。「イオンモール沖縄ライカム」ラッピング車両の広告収入などで運輸雑収入も3.1%増の1億6178万円だった。
 一方で車両などの修繕費が22.2%増の6億6742万円と増え、減価償却費11億8916万円を含めた営業費用は3.1%増の31億5491万円だった。
 経常損失は3億1982万円の赤字、特別損失を含めた純損失は5億4738万円の赤字だった。減価償却費は前年度より3.7%縮小したものの、オキカ導入に伴う券売機や改札の更新により、旧機器の除却費用として2億4200万円を特別損失に計上した影響で、純損失は前年度より2億円拡大した。