平和の願い合唱に 愛知・桜丘高2年生、修学旅行でセレモニー


社会
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「We are the world」を合唱する桜丘高校の生徒ら=2日、糸満市の平和祈念公園

 修学旅行で来県している愛知県豊橋市の私立桜丘(さくらがおか)高校2年の生徒404人が2日、糸満市の平和祈念公園を訪れ、平和祈念堂で平和祈念セレモニーを開いた。修学旅行実行委員の生徒が中心になって企画した。

同公園の職員の話を聞いた後、平和のメッセージを生徒や職員の代表で読み上げた。その後「We are the world」を合唱し、平和への願いを響かせた。
 平和のメッセージは生徒たちが考えた。メッセージでは「平和を学びつないでいきたい」「沖縄の悲劇は同じ日本人として知っておかなければいけない」などと訴えた。「We are the world」を選曲したのは、戦時中は英語の歌が歌えなかったことを知ったからだという。
 修学旅行の事前学習として、4月から琉球王国の歴史や沖縄戦を授業で学んできた。家庭科の調理実習ではゴーヤーを使った料理を作るなど「沖縄づくし」の準備期間だった。
 セレモニーを企画したのは実行委員の金岡美悠さん(16)と鈴木伶奈さん(16)、山本賢氏君(17)だ。金岡さんは「今まで沖縄戦について学ぶ機会が無く、いかに悲惨な戦争だったか分かった。来て良かった」と話した。山本君も「今までは沖縄戦について“知ってるつもり”だったと分かった。戦争の体験をリアルな実感をもって学べた」と充実した表情を見せた。
 鈴木さんは「平和への思いを次世代につないでいくのが、私たちの役割だ」と意気込んだ。桜丘高校の生徒たちは今回学んだことを、10月の学園祭で発表する予定だ。