海兵隊解雇に不満 前政務外交部次長のエルドリッジ氏


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ロバート・エルドリッジ氏

 名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブの監視カメラ映像の流出に関与したとして在沖米海兵隊政務外交部次長を解任されたとみられていたロバート・エルドリッジ氏が、月刊誌「正論」7月号のインタビューに応じ、参謀長の許可なく映像を外部に提供したとして解雇されたことを明らかにした。

その上で「クビになるとは全然思わなかった。昇格を期待していたくらいだ」と処分への不満を漏らしている。
 映像は、2月下旬にシュワブ前で新基地建設計画に抗議していた沖縄平和運動センターの山城博治議長らが、基地内に立ち入ったとして基地警備員に拘束される様子が映されている。エルドリッジ氏は山城氏らが基地の境界線を何度も踏み越えたと強調。国会でも取り上げられたことに触れ「正確な情報が報告されていると思ったが、そうではないと気付いた」と流出させた理由を語った。
 在沖海兵隊員全員に2月9日以降、参謀長の許可なくメディアに接触してはいけないとの通知が出ていたが、流出は「違法ではない。映像も機密指定はなかった」と主張。「今までの実績と今後の課題を考えると、不当というかやり過ぎだ」と処分を批判した。
 今後については「沖縄で国際交流を促進する研究所をつくりたい」「基地の跡利用、沖縄の教育やメディアの改革、日米交流の在り方などについて提言したい」と述べている。