伊江島民泊10年 家族も同然 兵庫の川崎さん、続く親交


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受け入れの儀保家と家族同然の付き合いを続ける川崎真弓さん(左)=4日、伊江村立西小学校体育館

 【伊江】「お母さん、ことしも帰っていい?」と電話の向こうで笑顔を見せる兵庫県宝塚市在住の川崎真弓さん(24)。川崎さんは中学3年生の時、修学旅行で訪れた伊江島の民泊体験をきっかけに、10年前から毎年、当時の受け入れ民家の儀保真知子さん(50)宅を訪ねている。

 家族の一員として接してくれる居心地の良さと癒やしを感じるという川崎さんは、儀保さんを「(伊江島の)お母さん」と呼び「第二の古里」と語る。儀保さんも離れて暮らす娘が帰省した時と同様、「お帰り」と出迎え、家族同然の付き合いを続けている。
 川崎さんを心待ちにしているのは、儀保さんの息子の賀丸君(小5)だ。川崎さんが民泊体験で訪れた当時、賀丸君は1歳。川崎さんは訪れるたびに成長している賀丸君を弟のように見守り、誕生日にはプレゼントも贈る。賀丸君も実の姉だと信じて疑わなかったという仲の良さ。
 ことしは賀丸君が通う西小学校の運動会に合わせて、3日から2泊3日の日程で来島した。活躍する賀丸君の姿を見て「感動」と目を潤ませた。来年は6年生の家族が出場する「家族リレー」の種目がある。「一緒に走ろう」と今から楽しみにしている儀保さん。「真弓も、きれいなレディーになった」と川崎さんの成長を見守る母の顔を見せた。
 伊江島の青い海が好きという川崎さんは「お母さん、帰って来た時はいつも温かく迎えてくれてありがとう。娘だからね。これからもよろしく」とメッセージを伝えた。(中川廣江通信員)

※注:川崎さんの「崎」は、「大」が「立」の下の横棒なし