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宮城実来さん 聴覚障がいフットサル日本代表に

持ち味のスピードを発揮し活躍を誓う宮城実来さん=25日、那覇市の天妃小

 沖縄から将来有望な「なでしこ」がまた一人、誕生した。上山中3年の宮城実来さん(14)が、11月にタイで開かれる聴覚障がい者ワールドカップ(W杯)の女子日本代表に、最年少でメンバー入りした。25日に発表を受けた宮城さんは「今よりレベルアップして世界を相手に勝ちたい」と、大舞台を心待ちにしている。

 宮城さんは生まれつき重度の難聴で、3歳の時に人工内耳の手術を受けた。もともとの聴力は「大太鼓を耳元でたたかれたとしても蚊の音に聞こえるぐらい」。だが、発音などの言語訓練を重ね、日常会話に支障を感じることはない。
 小学3年でサッカーを始め、中学からは女子の強豪「ヴィクサーレ沖縄FCナビィータ」でミッドフィルダーとして活躍する。
 プレー中に仲間の声が聞こえないなどもどかしさを感じることもある。それでもチームプレーの楽しさや、何より「サッカーが好き」という気持ちを支えに力を伸ばした。壁を使った自主練習や、同じくサッカーをしている妹を相手に練習するなど地道な努力も重ねてきた。
 聴覚障がい者の参加する国際大会を調べる中でフットサルW杯の存在を知り、昨年1月から2カ月に1度、県外での代表候補合宿に参加してきた。周りは年上で体格の大きな選手ばかり。「当たり負けすることもあったけど、自分も頑張ってきたから練習の成果を発揮しようと頑張った」
 身長156センチで細身ながら、体のばねを生かした素早さや的確なパス回しをアピール。沖縄でも大人のフットサルチームの練習に参加するなど、体格差を補う動きを身につけ、見事代表の座をつかみ取った。
 持ち味は50メートル7秒59のスピードだ。憧れはサッカー女子日本代表の川澄奈穂美選手で「身長は低いけどスピードと技術がある」と自分を重ねる。
 W杯には男女とも16カ国が参加予定。母の尚子さんは「伸び伸び楽しみ、いろいろな人から影響を受けてもらいたい」とエールを送り、実来さんは「技を磨いてメダルを取りたい」と頼もしい笑顔で誓った。(大城周子)