オスプレイ、夜間飛行倍増 市民ら「負担減逆行」


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 【宜野湾】沖縄防衛局は7日、米軍普天間飛行場で2014年度(14年4月~15年3月)に実施したMV22オスプレイや回転翼機(ヘリコプター)の飛行状況調査の結果を公表した。

オスプレイの離陸回数は1368回、着陸は1367回で、総離着陸回数2735回は前年度から1072回増えた。日米の航空機騒音規制措置で運用が制限される午後10時以降の飛行は137回で前年度の60回の約2・3倍に増加した。
 調査は沖縄防衛局が祝祭日を除く平日に目視で実施した。航跡調査では07年に日米合同委員会が定めた飛行ルートより南側を旋回するオスプレイも確認された。
 ヘリの航跡調査では飛行ルートをそれた航跡も確認されたが、防衛局は「風向・風速などの気象条件などで個々の飛行ごとに差異が生じる。今回の結果は、米軍が報告書を守っていないということを示すものではない」との見解を示した。
 普天間爆音訴訟団の高橋年男事務局長は「政府は負担軽減を強調しているが、実態は違うということが証明された。世界一危険と米国も認めている普天間にオスプレイを配備すること自体がおかしい」と批判した。
 オスプレイの夜間飛行増加について中谷元・防衛相は7日の記者会見で「日米合同委合意を順守するように米側に申し入れ、住民に与える影響を最小限にとどめるよう働き掛ける」と述べ、航空機騒音規制措置の順守を求める考えを示した。

英文へ→Nighttime Osprey flights double, conflicting with claims of burden reduction