経済

県経済界、自立政策停滞危ぐ 安倍首相退陣

 安倍晋三首相が12日に退陣を表明したことについて、県経済界からは困惑や批判に加え、経済政策の停滞や米軍基地問題への影響を懸念する声が出ている。那覇空港の拡張やアジア・ゲートウェイ構想など自立型経済の構築に向けた施策展開に期待する向きも強かっただけに、失望感も広がっている。

 談話を発表した県商工会議所連合会の儀間紀善会長は「突然辞意表明され困惑している」と戸惑いを隠さず、後継首相に「安定した内閣を確立し民間主導の自立型経済構築に力添えをお願いしたい」と要望。
 沖縄経済同友会の大城勇夫代表幹事は、「所信表明後の退陣で理解に苦しむ。国政の停滞がないことを祈る」と首相を批判するコメントを出した。
 「普天間基地の移設問題がさらに長引かないか」と懸念するのは知念栄治県経営者協会会長。「沖縄の振興開発にも支障が出かねない。アジア・ゲートウェイ構想などの政策が停滞しないか心配だ」と語る。
 沖縄観光コンベンションビューローの平良哲会長は「沖縄は国との関係が深い。沖縄問題を理解し解決する新首相を望みたい。空港拡張など観光振興のインフラ整備に引き続き取り組んでほしい」と要望。
 県ホテル旅館生活衛生同業組合の宮里一郎理事長は「訪日キャンペーンなど観光政策はいい方向に進んでいたが、多少スピードダウンしないか」と心配した。
 県建設業協会の呉屋守将会長は「普天間移設や教科書検定など、沖縄に何を残したのかなという感じだ。公共事業の削減でも展望がない」と語り、「もっと早く辞任すべきだった。解散総選挙で国民の信を問うのも選択肢だ」と批判した。
 農業界は農作物の貿易自由化交渉の行方に注目している。JA沖縄中央会の大城惟宏会長は「世界貿易機関(WTO)や経済連携協定(EPA)交渉で、日本の主張をきちんとできるリーダーが現れてほしい」と注文した。