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[連載]新局面の「普天間」・リーフ埋め立て決定(5) 2002年8月6日 
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  「一歩一歩着実に進んで、ようやくここまで来たなという印象だ」。7月29日、首相官邸で代替協を終えたばかりの稲嶺恵一知事は、基本計画の決定までこぎつけた感慨を語った。
  1998年11月、普天間飛行場の県内移設を容認する姿勢を打ち出した稲嶺知事が初当選してから3年8カ月余り。
  県庁内に幾分かの安ど感が漂っていたのは確かだ。しかし、基本計画の位置について名護市辺野古区をはじめ地元から不満が噴出。15年使用期限問題をわきに置いても、状況は決して楽観視できないことが日ごとに浮き彫りになり、対応に苦慮している。
  県首脳は「まだまだ、これからという感じだ」と厳しい表情を見せた。
 
 ◆環境アセスと位置
  稲嶺知事は2日、代替協後、初めての記者懇談会で、移設先に反発があることについて「今回は基本計画であり、最終案でない。今後環境アセスメント(影響評価)があり、それによって対応していく」と述べた。
  今後、位置変更を求めることがあり得るとの考えを示したもので、県幹部の一人は「いまは海上におおよその図面を引いただけで、これを1ミリでも動かしてはいけないことはないはずだ。そうでないと環境アセスをする意味がない」と話す。
  しかし、これは、あくまで環境アセスメントの結果を待つという従来の姿勢に変わりないことを示したものともいえ、辺野古区などが求める位置の変更要求に現段階で応じる姿勢は一切見せていない。いまは名護市の住民や議会の動きに神経をとがらせながら、見守る以外にないというのが県の立場だ。
 
 ◆15年のボール
  15年の使用期限問題で稲嶺知事は「着工までに何らかの方向性が政府から示されなければならない」との考えを政府に伝えた。米国では、施設の使用開始後、10-15年で国際情勢に合わせて見直すという手法が現実味のある解決策として浮かび上がり、日本の国内問題としてあいまいな決着を図るという観測もささやかれる。
  こうした議論に県幹部の一人は「勘違いしている人もいるようだが、15年は移設受け入れの条件であって、これが解決しなければ着工はない。15年後に返すか返さないかの議論ではない」と強い不快感を示す。
  別の県幹部は「県はボールを投げたが、返ってこない。政府がずっと持ったままだ」と話し、15年問題の行方と責任は政府にあると強調した。
 (政経部・宮里努)
 


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