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PCB未処理の電気機器、県内米軍基地に2100トン 2002年8月29日 
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  米政府当局者は28日、嘉手納基地や海兵隊のキャンプ瑞慶覧など県内5基地で保管・使用中のポリ塩化ビフェニール(PCB)を含んだ未処理の電気機器が2100トンに上り、在日米軍(3118トン)の約3分の2が集中していることを明らかにした。また、全体のうち1133トンの米国製機器を米国に移送・処理する詰めの手続きに着手したと発表した。30日間の公示期間を経て、米国への搬出が可能となるが、移送開始時期は確定していない。
  米政府は、日本にPCB処理施設がないことや環境への配慮を理由に挙げ、使用中の機器も数年内に使用を中止するとしている。
  一方、約6割の約1985トンの日本製機器については、米国の有毒物質管理法で米国内への持ち込みが禁じられているため、国防総省が米環境保護庁に適用除外を申請中だが、除外のめどは立たず、撤去の見通しは不透明だ。
  在沖米軍は28日、嘉手納基地とキャンプ・フォスターに周辺自治体と県、報道陣をそれぞれ招き、基地内での保管状況を説明した。米軍側は安全性を強調したが、自治体の首長らからは、日本製機器の早期撤去を求める要望が相次いだ。
  米国防総省は同日、在日米軍のPCB含有物質を米国内の環境保護庁の認可施設で処分するため、移送計画の環境アセスメント草案を発表している。草案は「移送による環境への影響はない」と結論付けており、30日間の公示期間を経て、移送を認める公算が大きい。
  在日米軍が管理している未処理のPCB含有機器3118トンのうち、県内の主要基地では、嘉手納基地が全国最多の1459トン(保管中225トン、使用中1234トン)、キャンプ瑞慶覧が560トン(保管中69トン、使用中491トン)、牧港補給地区が保管中66トンなどとなっている。
  有害物質を規制するバーゼル条約の規制対象のPCB含有濃度50ppm以上が118トンで、3000トンが50ppm未満。
 ポリ塩化ビフェニール(PCB)
  猛毒で体内に入ると蓄積し悪影響を及ぼし、国内では1972年に製造、使用が禁止されている。昨年7月、PCB特措法が15年の時限立法で施行され、PCBが検出された汚泥も、同法で定めるPCB廃棄物に当たり、同法に基づいて分解処理される。
 「不安取り除いて」/基地周辺自治体首長
  厚いベールに覆われてきた在日米軍のポリ塩化ビフェニール(PCB)含有機器の3分の2が沖縄にあることが28日、明らかになった。招かれざる有害廃棄物さえも基地の島に重くのしかかる。米政府は本国に移す方針を示すが、6割を占める日本製機器が移されるかは不透明。周辺自治体の首長らは「早く撤去を」と望んだ。
  在沖米軍は嘉手納基地の3カ所、キャンプ瑞慶覧の1カ所の処理・保管施設を公開した。漏出防止のため、周囲にはU字の溝が掘られ、PCB廃液などが入ったドラム缶が3段重ねで並ぶ。
  嘉手納基地では、微量のPCBを含む可能性がある電線の総延長約40キロのうち、撤去・更新済みは10キロ分にとどまることも明らかにされた。担当者は「米本国に移すまでは、使用済みの含有機器は増える。国連や在日米軍の環境管理基準に沿って、厳重に保管している」と安全性を強調した。
  視察した宮城篤実嘉手納町長は「気になる問題が解決に向かったと感じた一方で、PCBの膨大さに驚いた。こん包は二重、三重で環境への配慮がうかがえた」と話した。喜屋武馨北中城村長は「住民の不安を取り除く上で一歩前進」と指摘。その上で「日本製PCBの移送が確定的でなく、恩納村の基地跡地のPCBは移送の対象外だと聞いた。日本政府が法的空白を埋めない限り、住民の不安は消えない」と注文した。与那覇政保北谷町議会議長は「日本製PCBも、使用者の米軍が処理するのは当然だ」と強調した。
  2000年6月、外務省は、在日米軍のPCB廃棄物は440トンと発表したが、今回の調査では七倍余の約3100トンにはね上がった。
 


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