沖縄の昆布消費量が落ち込んでいる。指標となる那覇市の一世帯当たり年間消費量は、1986年は1232グラムで全国1位を誇っていたが、2004年には566グラム、全国10位にまで低下した。専門家は「煮込みに時間のかかる昆布料理が敬遠されてきているのでは」と分析している。
昆布はミネラル成分や繊維質などを多く含み、健康食材として高く評価され、郷土料理に欠かせない「長寿食」の一つとも言われている。2000年に県内男性の平均寿命が4位から26位に急落した「26ショック」の背景には、脂質を取りすぎる食の西洋化があるとされる。郷土食材の代表である昆布の消費量低迷は、沖縄の長寿に影響を与えているとも言えそうだ。
これまで沖縄は「昆布は採れないが、消費は日本一」というのが定説だった。1986年の国の家計調査によると、最も消費量が多かったのは那覇市だったが、89年には富山市、盛岡市、青森市に抜かれ4位。95年は5位、98年は6位と徐々に順位を落とした。
全国平均の消費量も徐々に減少しているが、那覇市はそれより減少幅が大きいのが特徴。86年には全国平均641グラムの2倍近くを消費していたが、04年には平均値をやや上回る程度にまで落ち込んでいる。
沖縄の昆布消費減の背景について、海邦総研の伊波貢経営企画部長は「若い世代の郷土料理離れと行事食の衰退などから、一般家庭における消費が減少していると考えられる」と分析。
西大学院の西大八重子学院長は「昆布は時間をかけて煮込まないといけない。今の家庭では料理に時間をかけなくなっている。煮込み料理が少なくなったのも一因では」とみる。「昆布は栄養のバランスがとれた食材。沖縄の伝統料理には欠かせない。県民全体で昆布料理を引き継いでいかなければ」と、昆布離れに危機感を示している。
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