難病患者の就業支援に関する連携会議の参加者=県中央保健所
2007年に県内で実施された「難病就業支援モデル事業」で、行政や派遣会社など関係団体が連携を強める中、企業が難病患者を採用しても障害者としての法定雇用率に加算されないなど、難病患者の就労をめぐる課題が浮き彫りになっている。独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構から事業を受託した県難病相談・支援センター「NPO法人アンビシャス」の照喜名通事務局長は「モデル事業で就労サポートの糸口や課題が見えた。成果を踏まえ、問題解決につなげたい」と話している。
モデル事業は、沖縄と北海道、佐賀の3道県で実施。県内では、難病患者19人を対象に行った。特発性大腿(だいたい)骨頭壊死(えし)症の50代の女性が昨年10月に職に就いた例がある一方で、狭心症、多発性脳梗塞(こうそく)の40代の男性は父親の介護と自身の体調悪化のため、支援を断念したケースもあった。
沖縄労働局や県医療ソーシャルワーカー協会などが集まる連携会議がこのほど開かれ、モデル事業の成果を検証した。
難病患者の中には障害者雇用の枠に入らない人が多い。このため、企業側が法定雇用に伴う助成金を活用できず、難病患者の雇用を手控える現状など、さまざまな問題点も指摘された。
相談・支援センターに寄せられた相談の中に、これまでの経験から「どうせ駄目」「病気だけを見て、選考対象外になることがある」など、目立った自信喪失が見られたとの報告も。難病に対する先入観や誤解の表れや社会の理解の必要性を指摘する意見もあった。
照喜名事務局長は、県内で難病患者5584人(2007年3月現在)の約40%が働いていることを前向きにとらえる姿勢を見せながらも「実際には、自信をなくしている人が多い」と、各機関の連携の必要性を訴えた。
(大田紗弓)
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