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景気足踏み 元気が出る施策が必要だ2008年7月9日 
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 「回復に足踏みがみられる」から、「足踏み感が強まっている」に判断がまた、引き下げられた。日銀の7月の地域経済報告で九州・沖縄の景気判断が下方修正された。判断が下方修正されるのは2期連続だ。
 米国経済の減速や原油など原材料価格の高騰が企業収益の悪化の背景にある。消費低調も景況感の悪化につながっている。ただ、生活実感は、離島地域のガソリン販売価格が1リットル(レギュラーガソリン)196円(多良間村)に引き上げられるなど「足踏み感が強まっている」状況より、さらに厳しいものではないだろうか。
 「さくらリポート」と呼ばれる日銀の地域経済報告は、2005年4月から3カ月に1度の支店長会議ごとに公表されている。
 同リポートは、ベージュブックと呼ばれる米連邦準備制度理事会(FRB)の「地区連銀景況報告」と同様、表紙の色から名付けられた。
 九州・沖縄から北海道までの全国九地域の景気、雇用情勢を分析し、3カ月前と比較した地域ごとの景気の変化を示している。
 7月の景気判断では、東北を除く九州・沖縄など8地域で下方修正された。
 ガソリンや食料品の価格上昇を受け、衣料品や日用品などの個人消費に「弱めの動きがみられる」と指摘している。景気の減速は全国に広がっていることが鮮明になった。全体の景気判断は「引き続き減速している」と据え置いた。このままでは生活苦は克服できない。
 九州・沖縄は、個人消費と雇用・所得動向の判断が引き下げられた。個人消費は、衣料品の販売が低調だ。旅行も欧州や北米向け海外旅行の売れ行きが振るわないことから、前回の「底堅く推移している」から「総じてみれば底堅く推移している」に変更した。
 建設業や製造業の一部で雇用調整が進む。雇用・所得動向についても前回の「このところ改善に足踏みがみられる」を「横ばい圏内の動きとなっている」に下方修正した。先行きが見えず不安だ。
 帝国データバンク沖縄支店によると、2008年上半期の県内企業倒産集計(負債1000万円以上、法的整理による倒産)は、件数こそ前年同期より3件少なくなったものの、負債額は10億円以上の倒産が複数あり、そのため負債額が49・9%増の62億2000万円となった。競争激化や引き締めによる販売不振など「不況型倒産」が目立った。
 「企業収益の悪化が家計に波及し、内需が鈍化している」との報告もある。輸出中心の外需偏重から一層の内需拡大が求められる。
 政府は、個人消費が上向き、暮らしに元気が出る抜本施策を早急に打ち出すべきだ。


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