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教育汚職問題 採用・昇任過程の透明化を2008年7月19日 
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 教員採用合否や昇任をめぐる贈収賄などの不正が、次々と明るみになっている。このままでは、教育現場は混乱するばかりだ。この際、不正をはびこらす密室行政の扉をこじ開け、情報開示と採用、昇任過程の透明化の徹底を急ぎたい。
 大分県での教育汚職事件を契機に、全国の自治体の教員採用、管理職への昇任・昇進の在り方に対する疑問や課題が噴出している。
 採用や校長、教頭への昇任、昇進に当たり商品券など金品を教育委員会幹部に贈り、人事に手心を加えてもらっていたのが、大分県教委の教育汚職事件である。
 すでに県教委幹部が相次いで逮捕されている。
 事件は、教員採用時に試験点数のかさ上げ、逆に引き下げなどの「点数操作」が組織ぐるみで行われた事実も判明し、底なしの汚職問題に発展している。
 教育現場では「先生もお金を払ったのか?」「商品券で先生になったのか?」などと尋ねる児童・生徒も出始めているという。
 不正な手段で採用された教師らは、子どもたちにどう返答するのであろうか。
 事は大分県にとどまらない。共同通信社の調べでは、全国で少なくとも19道県と4政令市の教育委員会で、特定の教員採用試験の合否を県議や国会議員秘書らに個別に知らせるなどの便宜供与を行っていた。
 文部科学省は、事前連絡自体は必ずしも不正行為には当たらないとしながらも「疑念を招く行為」として慎むよう求めている。
 そもそも、個別に事前通知を行うこと自体に、不正行為が入り込む危険をはらんでいる。
 結果が公表される前であれば、結果をひっくり返そうとする圧力や動きを引き出しかねない。
 事件を契機に、文科省は17日に全国都道府県や政令市の教委に、教員採用の選考基準や成績の開示の有無、不正防止措置の有無など一斉調査を指示している。
 回答期限は25日だ。文科省には不正の実態も含め、調査結果の速やかな公表を求めたい。
 事件を受け、全国の教委では教員採用・登用をめぐる不正防止策も打ち出されている。
 選考基準の公表(福岡県教委)、解答用紙保存期間の延長(新潟市教委)、複数の教育委員による試験結果の確認と回答例や配点の開示(長崎県教委)などだ。
 沖縄県教委はどうか。採用試験の合否の議員ら関係者への事前連絡については、「連絡していない」と回答しているが、採用試験の在り方や合否判定基準、情報開示、昇任・昇進の選考基準、そして不正防止策などはどうか。
 県民の疑問や疑念、不信感を一掃する十分な説明を強く求めたい。


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