米海軍省作成の「普天間飛行場マスタープラン」のクリアゾーンを宜野湾市の航空写真に重ねた図
【宜野湾】伊波洋一宜野湾市長が米軍普天間飛行場の危険性除去、運用停止などを求めて27日からハワイを訪ねる。普天間飛行場は、米軍の安全基準で住宅などを建ててはならないとする「クリアゾーン(土地利用禁止区域)」を滑走路両端に設けているが、実際は、ゾーン内に小学校や住宅がある。市はこれが米軍自身の安全基準違反になると指摘し、同飛行場の運用停止を求める。
過去の沖縄の訪米要請は、沖縄の負担を訴え、改善を求める「陳情型」だったが、伊波市長の今回の訪米は、米軍内の安全基準という証拠を盾に解決を求める「理詰め型」のアプローチが特徴だ。ただ、米軍との面談調整が難航している。「理詰め型」の要請が米軍にどう受け入れられるか。成果が問われる。
1992年に米海軍省が作成した「普天間飛行場マスタープラン」では、滑走路端から914・4メートル先までの台形区域を、住宅などが建てられないクリアゾーンと設定し「開発が制限されるエリア」と明記されている。が、実際には住宅約800戸、学校や保育所など施設18カ所があり、3600人が居住している。
伊波市長はこれを普天間の危険を放置し続けた証拠として「危険地帯であるクリアゾーンを隠して普天間の運用を続けてきたのは日米両政府の責任だ。事実を認め、普天間を運用停止にしてほしい」と話す。
ハワイでは、米太平洋軍司令部などを訪ね、安全基準違反を指摘し、飛行場の運用停止と早期閉鎖を求める予定だった。
ところが、米側の反応は冷ややかだ。外務省沖縄事務所を通して依頼していた米太平洋軍総司令官、米太平洋海兵隊司令官への面談は拒否された。市は別ルートで調整しているが、最大の目的だった米太平洋軍総司令官への直訴は難しい。県内の窓口であるケビン・メア在沖米総領事は「基地外の建設はここ(日本)ではコントロールできない」と述べ、「安保体制についての窓口は政府対政府だ」と述べ、訪米に疑問を呈した。
伊波市長は「門前払いならワシントンで訴え、米連邦議会、日本の国会で取り上げてもらう。ハワイ訪問を安全基準問題を正式に日米両政府のテーブルにのせる第一歩にする」と意義を強調する。(島洋子)
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