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【島人の目】ある慈善家の憂うつ2008年7月27日 
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 テクノロジー・ビリオネヤー(億万長者)でアナハイム・ダックス・プロアイスホッケーチームのオーナーでもあるヘンリー・サムエーリ(53)が審問で偽証したことを認めた。5年のプロベーション(執行猶予保護観察期間)と1220万ドル(約12億円)の罰金刑が科され、収監罪があるかどうか8月18日の結審を待つ身となっている。2007年に喚問を受け、ブロードカム社の帳簿を改ざん、自社株を有利に導こうとした疑いを指摘されて「ノー」と答えていたが、証券取引委員会と検察側の執拗(しつよう)な査察に白状したと6月24日のメディアは大きく報じた。
 1991年に「ブロードカム社」をヘンリー・ニコラスと2人で創立した。ニコラスの家の一角で細々とコンピューター部門のチップ製造から始め、後に任天堂のウィー、アップル社のアイホーンなどと提携し、時流に乗って瞬く間に巨富を得た。6月24日のロサンゼルス・タイムスによるとサムエーリは20億ドルの資産家で南カリフォルニア一番のフィランソロピスト(博愛主義者)だと表現している。恵まれない子供やロサンゼルスのホロコースト博物館などに多額の寄付をしてきた慈善家である。
 ナチのユダヤ人ホロコースト(大虐殺)生き残りの両親の下、ニューヨークに生まれ、幼少のころ一家でLAに移住。UCLAで博士号を取得後、教授として85年から95年まで同校で教べんを執った。その時の教え子がヘンリー・ニコラスであった。ニコラスは03年にドラッグ問題で、サムエーリは08年に偽証罪を認めそれぞれブロードカム社の会長を辞任している。
 多くの友人の証言はサムエーリは「人望が厚いので収監は免れるだろう」との観測である。「持つ身の悩みで彼は今憂うつな気分に違いない。どんなに人事を尽くしても法律に違反した者は裁かれるとの理を忘れてはなるまい」が教訓ではないかと私は思う。
(当銘貞夫、ロサンゼルス通信員)


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