米大統領選挙は28日に民主党がオバマ上院議員を大統領候補として正式に指名。共和党も29日に大統領候補のマケイン上院議員が副大統領候補にペイリン・アラスカ州知事を選出。9月1日には共和党大会も予定され、米大統領選は11月の本選に向けて一気に加速する。
地理的には遠い米国だが、国内最大の米軍基地を抱える沖縄にとって最も身近で最も影響力のある国である。次期米大統領がどのような政策を持っているか。県民の未来にも大きな影響を与える。
民主党の正式な大統領候補となったオバマ氏は28日夜行われた指名受諾演説で、8年間のブッシュ共和党政権の失策を厳しく批判、さまざまな変革による「米国の再生」を打ち上げた。
オバマ氏の演説は、25日に発表された米民主党の党綱領に沿っている。党綱領にはイラクからの16カ月以内の米軍戦闘部隊の完全撤退、アフガンには戦闘部隊二個旅団を増派、国防に関しては陸軍6万5000人、海兵隊2万7000人の増強計画が盛り込まれている。
アジア政策では「日本など同盟国との強固な関係維持が基礎」と強調しているが、軍事増強路線が色濃い民主党のオバマ氏が大統領に選出されても、在沖米軍基地の整理縮小は望めそうにもない。
だからと言って、あきらめるわけにはいかない。米国はブッシュ政権下で、巨額の赤字財政と景気後退の二重苦にあえいでいる。
アフガン、イラクと続く戦争で軍事費は膨れに膨れ、年間50兆円を超える巨額になっている。民主、共和を問わず次期大統領にとって財政赤字の削減は重要課題だ。
ノーベル賞経済学者でコロンビア大学のジョセフ・E・スティグリッツ教授は「戦争は経済を上向かせない」として、イラク戦費に3兆ドル(約327兆円)を投じたブッシュ政権を断罪している。
沖縄が基地依存経済からの脱却を目指すように米国も軍事経済からの脱却が課題だ。
次期大統領には、脱軍事、脱戦争経済も「変革」の主要課題と位置付け、米軍基地を抱える沖縄の再生にも思いをはせてほしい。
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