福田康夫首相は1日夜、首相官邸で記者会見し、退陣する考えを表明した。内閣支持率の長期低迷に加え、衆参両院で与野党勢力が逆転するねじれ国会の下で国政の停滞を招いたためとみられる。7月の主要国首脳会議北海道洞爺湖サミットや内閣改造による人心一新も支持率改善に結びつかず、内閣発足後、11カ月で政権運営に行き詰まった。
与党内では福田首相では次の衆院選は戦えないとの空気が強まっていたことから、与党大敗を回避するためには自ら衆院解散に踏み切らず身を引くのが妥当との判断も働いたようだ。
首相の辞意表明を受け、自民党は早期に総裁選を実施し、新総裁を選出する。麻生太郎幹事長らを中心に、後継選びが進むとみられる。2005年9月の郵政選挙以降、衆院選を経ずに首相が3度も交代する事態となり、新首相が早期の衆院解散を迫られるのは間違いない。
福田内閣は安倍晋三前首相の突然の退陣を受けて、昨年9月26日に発足。政策推進に向け民主党との大連立を模索したが頓挫し、日銀総裁人事が参院で相次ぎ不同意になるなど厳しい国会運営を強いられた。
今年1月にはインド洋での海上自衛隊の給油活動を再開するための新テロ対策特別措置法、4−5月には揮発油税の暫定税率を復活させる税制改正法や改正道路整備費財源特例法を、それぞれ衆院再可決で成立させた。しかし、ガソリン再値上げや年金記録問題への対応、後期高齢者医療制度が批判を招き、内閣支持率は下落を続けた。
首相はサミットで地球温暖化対策への取り組みを強調。道路特定財源の一般財源化や、消費者庁の来年度創設、行政経費の無駄排除などで国民目線の行政への転換をアピールしたが、反転攻勢の糸口は見いだせなかった。
福田康夫首相は1日夜の記者会見でこの際、新しい体制の下、政策実現を図らなければならないと述べた。辞任を決めた時期について先週末までに最終的に決断したと述べた。退陣表明のタイミングについては今が政治的空白をつくらない一番いい時期と考えた。新しい人に託した方がいいと述べた。また総裁選の日取り、手続きを進めてほしい、と麻生太郎幹事長に指示したと述べた。
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