沖縄県の総面積(約2275平方キロメートル)の24倍もの米軍基地が、沖縄周辺海域を埋め尽くしている。「海の米軍基地」と呼ばれる米軍訓練水域である。
29カ所もある訓練水域は、総面積で約5万4941平方キロメートルにも上る。
訓練水域では水対空、水対水、空対空などの各射撃訓練や射爆撃訓練、模擬計器飛行訓練、船舶の係留など、米軍の演習が日常的に行われている。
海域は、常時立ち入り禁止、訓練中のみの立ち入り禁止など「制限」が加えられている。
那覇軍港やホワイトビーチなど米軍施設・区域に隣接する沿岸部も「制限水域」が覆い、港湾建設や埋め立てを阻むなど沖縄振興の障壁ともなっている。
海域の大半が、沖縄本島周辺に集中している。漁業関係者にとって漁場の制限のみならず、断続的に繰り返される米軍演習の危険と常に隣り合わせている。
漁師たちの命を脅かす訓練水域の返還と一部提供除外に、県漁業協同組合連合会が動きだした。
きっかけは、ことし3月に久米島近海で起きた米軍機による爆弾の誤投下だ。同連合会の下地敏彦会長らは「安全な操業が脅かされている」と訴え、22日、仲井真弘多知事に鳥島、久米島の両射爆撃場の返還を要請している。
同海域では過去にもマレーシア船籍の貨物船が訓練中の米軍機から模擬爆弾で“誤爆”され、乗組員が負傷し、かじを破壊され航行不能となる重大事件も起きている。
最近の燃料高騰も返還要請の理由だ。制限・訓練水域をう回する漁船の燃料負担も重いとして、漁協は、個別具体的な水域名を挙げて返還や提供解除も求めている。
県土面積の42倍もある訓練空域など「空の米軍基地」も、民間航空機に低空飛行を強いるなどの危険をもたらしている。
陸のみならず海と空の危険な米軍基地も黙認、放置せず、返還促進に向け、県ももっと積極的に動いてほしい。
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