<「日英対訳 組踊・琉歌 能羽」を出版>「今後の研究につながれば」と笑顔で話す小嶺長則さん=琉球新報社
三線の師範免許を持ち、「国立劇場おきなわ」設立推進業務にも携わった西原高校教頭の小嶺長則さん(60)=浦添市=が、組踊の台本や工工四の歌詞(琉歌)などを英訳した「日英対訳 組踊・琉歌 能羽(ぬふぁに) English Translation of Kumiodori and Okinawan Poetry」(沖縄ブックサービス、3990円)をこのほど出版した。1995年に出した「琉歌英訳 Okinawan Poetry」に組踊の英訳を収録した増補改訂版で、小嶺さんは「最初の出版から約13年かかったが、海外へ琉球芸能を発信する本になればうれしい」と話している。
「日英対訳―」は「執心鐘入」など上演頻度の高い組踊の台本と「野村流工工四」上・中・下・続巻、「野村流舞踊地謡工工四」1・2巻の琉歌全285節を英訳して収録。せりふや歌詞の読みをローマ字で表記し、歌の解釈も付記した。外国人が使いやすいよう、琉歌はローマ字順に並べ、リストで出典も確認できるよう工夫。日本語版も収め、外国人だけでなく琉球芸能を学ぶすべての人に役立つ内容となっている。
小嶺さんは92年から93年まで米国ワシントンへ留学。現地の県人会で「ぜひ三線を教えてほしい」と切望され、ワシントンからニューヨークまで、毎週泊まりがけで通って教えたという。その際、琉歌の読みなどを記す英語資料がないことに気付き、本の出版に着手。増補改訂版を出版した。
小嶺さんは「海外で県人がいかに沖縄の芸能を勉強しているかを知った。現在共有している琉球芸能の解釈をまとめたこの本が、今後の琉球芸能研究にもつながればと思う」と笑顔で話している。本は今後、県内一部書店で取り扱う予定。問い合わせは小嶺さん098(876)6939。
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