県が制定を進めている県生活環境保全条例案に、米軍基地に関する規定も盛り込まれる可能性が出てきた。
条例案を審議する県議会が、開会中の11月定例会で基地に関する規定を盛り込んだ修正案を可決する見通しとなったからだ。
2006年5月の県環境審議会の答申を受け、県は同条例の制定を進めてきた。
しかし、「米軍基地」も対象に求めた審議会答申に対し、当時の稲嶺恵一知事は「地位協定上も国内法が適用されない米軍基地を条例の対象にするのは、なじまない」などとして米軍基地を対象外としてきた経緯がある。
条例の対象に米軍基地を復活させたのは、基地公害に悩まされ続けている中部市町村会の強い要請だ。
日米安保や米軍駐留の是非をめぐっては、保革や与野党、自公・反自公など政治勢力や政党によって見解や立場が分かれるところだ。
だが、基地がもたらす公害や環境破壊による県民生活への重大で深刻な被害については、与野党を問わず「根絶」で一致している。
仲井真弘多知事も「法的に問題ないなら『米軍』を入れ込む修正でもいい」との意向という。
深夜早朝の静寂を破る米軍機の爆音被害や航空燃料、廃油の流出による河川や井戸、土壌汚染など、米軍基地がもたらす環境汚染や公害は、日米地位協定の壁に阻まれて有効な歯止めがないのが現状だ。
基地公害や被害から県民を守るという前提に立てば、県土の1割を占め、県民の生活環境に深刻な被害を与える米軍基地を野放しにする理由はどこにもない。
むしろ、県条例に盛り込むことで非力な地位協定の欠陥を補い、基地内への立ち入りを実現し、さらには協定改定の動きを引き出す契機にもなる。
よって立つべきは米軍や日本政府の側ではなく、主権者である県民、日夜被害に苦しむ住民の側。そんな当たり前の判断を、県議会が実現してくれそうだ。
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