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2008年12月16日

 米軍実弾演習の音を聞いたことがあるだろうか。初めて聞く人は、きっとその激しさと生々しさに驚くだろう。ただ、それほど恐怖感はない。弾は飛んでこないと思っていたからだ
▼金武町伊芸区で米軍演習の流弾とみられる事件が起きた。一報を受け、演習場近くで聞いたあの射撃音がすぐに頭に浮かんだ。現場の状況を見て、あらためて銃が凶器であり、演習では無数の銃弾が飛び交っているという現実を再認識した
▼伊芸区がこのほど発刊した戦没者慰霊碑建立記念誌「平和の祈り」には、「伊芸区もう一つの戦後史」の項目がある。狭い集落内に点在する33カ所の被弾現場をまとめた地図は、戦後伊芸区が味わってきた不安と恐怖がそのまま表れている
▼「演習には慣れていたけど」という住民の言葉を耳にした。M16ライフルの銃弾が次々と集落内に被弾した最後の事件から20年がたつ。演習は続いている。住民は流弾の恐怖を20年間強いられてきたともいえる
▼今回の事件では、銃弾が発見され、衝撃音と白煙も確認されている。米軍演習の流弾と断定されてはいないが、この閑静な農村でほかにどんな原因があるのか
▼演習を続ける限り、民間地に流弾が飛ぶ可能性はある。米軍はどのような安全対策を図ってきたのか、住民に明らかにすべきだ。原因究明への捜査協力は当然だ。


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