南風原町立翔南小学校で今月21日朝、児童が登校途中に見つけた不発弾を学校内に運び込み騒ぎになった。
見つけた場所が同校裏門近くの資材置き場というのも驚きだが、資材置き場の持ち主は不発弾の存在すら認識していなかったというのは、もっと驚きだ。
そして見つけた児童らが「平和学習の教材に使えると思った」と言うのが、切ない。
沖縄では二度と戦争を起こさせない「平和教育」だけでなく、爆弾や不発弾で死なないための「戦後処理教育」も、今なお必要だ。
不発弾に対する認識をあらためて確認したい。不発弾はまだ爆発していない、生きている爆・砲弾だ。爆発すれば周囲を吹き飛ばし人命を奪う兵器、凶器だ。
沖縄戦で雨のように住民の上に降り注いだ銃砲弾は「鉄の暴風」とすら呼ばれた。20万人余の命を奪った鉄の暴風の「残滓(ざんし)」となる不発弾が、戦後60年の時を超え、今も県民の命を奪い、脅かし続けている。
県内には海や山だけでなく、住宅地の下にも多くの不発弾が残された。その量は推計約1万トン。復帰前も含めこれまでに約7200トンが発見、処理されたが、まだ2500トンもの不発弾が、あたかも「時限爆弾」のように眠っている。
その時限爆弾の1つは14日、糸満市での土木工事の際に、重機によって発火・爆発したばかりだ。
陸上自衛隊によると、同事故後、わずか2週間で県内で新たに445発もの不発弾が見つかっている。うち3発は爆発の危険性が高い5インチ艦砲弾だった。
県内では発見された不発弾の処理のため住民が避難を強いられるケースも日常茶飯事だ。
野山を散策ついでに掘れば銃弾が出てくる。そんな経験も中高年世代には当たり前にある。
22年ほど前にも、スクラップ業者が不発弾を鉄くずとして回収し、爆死する事故があった。
度々発見される不発弾に慣れ、禁じられた私的処理を繰り返し、警戒心を失い扱いも甘くなったところで爆発事故に遭い、命を失っている。
不発弾に慣れと無知は禁物だ。同時に、いつ牙をむくとも知れない不発弾を一掃することは、この島に戦禍を招いた国の責任であり、県も含め行政の義務だ。その責任と義務をきっちりと果たす時期だ。
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