県内金融機関の預貸率(2008年3月)
資本増強のため県外では公的資金注入の申請を検討する地銀が出始めているが、琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行、コザ信用金庫の県内4金融機関は、4日までに琉球新報社の取材に対し「想定していない」と回答した。預金残高に対する貸出残高の割合を示す預貸率は各行庫とも全国平均並みか平均を上回る実績があるほか、自己資本比率も国内業務を行う銀行の最低基準4%を上回る8―11%台を維持しており、十分な貸し出し余力があるとして金融庁への申請は必要ないと判断している。
各行庫とも2008年9月中間決算では株価下落などで有価証券の減損処理額が増加し、取引先の破綻(はたん)などで信用費用も増加。金融危機による株価低迷や景気後退が続く中、リスク管理態勢を強化しながら取引先の資金需要に対応している。
公的資金注入の根拠となる改正金融強化法は、金融機関の貸し出し余力を高めるため08年12月に成立した。公的資金を予防的に注入し、中小企業向けの融資拡大を促すことが目的。
1999年に資産の健全化と財務体質の強化を図るため400億円の公的資金を導入した琉銀の宮城恵也常務は「前回の公的資金は銀行の健全性確保のためで、今回とは背景が違う。当行は経営健全化計画を推進しいる段階で、新たな公的資金を入れる予定はない」と話した。沖銀の安里昌利頭取は「自己資本は第1地銀でも上位15位で、預貸率は低くても85%を維持している。現在の自己資金の中で十分にやっていける」と述べた。海銀総合企画部も「全く想定していない」と否定した。
コザ信金の山口善永理事長は「力のある金融機関も申請を検討する動きがあり、仮に公的資金を入れても経営に対する風評被害はないかもしれない。だが、当金庫は自己資本比率も9%以上を維持しており、あえて資本注入することは考えていない」と話した。
沖縄総合事務局は「現段階で県内の金融機関から公的資金注入の申請はない。金融環境を見越した上での各機関の経営判断に委ねたい」と述べた。
(松堂秀樹)
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