欧州、アジアの各国が金融市場で暴れまくってきた“暴走族”の取り締まりに乗り出した。
欧州主要国は、22日にベルリンで開催された緊急首脳会合で、市場の信認回復に向け、金融機関に加えヘッジファンドにも法規制を導入することで一致した。
膨大な資金で時に国家経済すらも破綻(はたん)に追い込むなどの問題も起こすヘッジファンドだが、自由主義経済の根幹ともなる金融、投資の規制には各国とも消極的だった。
だが、米国を震源とする「100年に一度の世界的な金融危機」に各国とも規制強化に転換している。
欧州ではヘッジファンドの本拠地がある租税回避地の包囲網を強化。租税逃れや不正な海外送金など
の監視を強めるため、国際的な監視機関の設置や不正に対する制裁措置も検討を始めている。4月のG20で各国に提案し、世界的な金融監視網の構築を目指すという。
アジアでも金融監視の強化に向けた動きが加速している。タイで開催された東南アジア諸国連合と日中韓(ASEANプラス3)財務相会議では、22日の特別会合の中で、各国の経済情勢を監視する独立機関(サーベイランス・ユニット)の設立が打ち出された。
会議では1997年のアジア通貨危機を受け、日本が提唱したアジア通貨基金(AMF)構想も再び注目された。
欧米発のヘッジファンドの投機的行動などでアジア諸国は97年、タイ通貨バーツの暴落からドミノ式に各国通貨が暴落し、アジアの経済成長にブレーキをかけた。
AMF構想はアジア通貨危機の救済に消極的だった国際通貨基金(IMF)への批判として浮上した。急激な資金流出に見舞われた国に外貨を融通する通貨交換協定の枠も約11兆2千億円に増額が合意された。IMFが支援しない場合でも、経済監視に基づく独自の判断で資金支援できる割合を現在の20%から引き上げる。
保護主義やブロック主義は世界経済の健全な発展を阻害する。だが暴利を貪(むさぼ)る度を過ぎた“金融暴走族”には歯止めも必要だ。
アジア諸国にしてみれば欧米の“金融暴走族”による過剰なマネーゲームのつけを払わされるのは、もう勘弁というのが本音だ。
世界の富が特定の国、企業、個人に過剰に集中しないよう公平・公正なルールの確立を求めたい。
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