初めて取材した第24回全日本トライアスロン宮古島大会。優勝選手の取材を終え、ほかの選手に話を聞こうとゴール前で待ち構えていた。ゴールをくぐったチームゴーヤーの辰巳りえ選手に近づくと泣きながら倒れ込んできた。訳が分からず思わずよけてしまった。
競技中は先導車でトップの選手を追った。約8時間の競技後、取材陣に囲まれながらも笑顔で答えるトップアスリートには驚かされたものの、正直、感動は大きくなかった。辰巳選手は水も飲まず仲間を探していたときにタイミングよく声を掛けられたため、安心感と疲労感が一気に噴き出し倒れてしまったのだが、その気持ちが分からなかった。
競技時間が過ぎていくにしたがい、倒れ込んで動けない選手が続々と出てきた。特にがんが治癒した3年前は全く歩けない状態だったという牧野かおり選手がレース前「支えてくれた人に元気になったところを見せたいから走る」と語り、言葉通り13時間以上かけて競技場に、それも笑顔で現れたときには涙が出た。「天国の友に完走を誓った」「走りきればプロポーズする」など、トップアスリートではない選手が過酷なレースに挑む、それぞれの理由を話してくれた。一緒に感動を味わいたくて大会後、トライアスロン用の自転車を購入していた。
4月、ことしもまた、宮古島、石垣島にトライアスロンの季節がやってくる。
(久田尚志、運動部)
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