米軍普天間飛行場代替施設の政府案と移動6案の比較
【東京】普天間飛行場代替施設の建設計画・環境影響評価の作業部会(ワーキングチーム)の第4回会合が27日午後、内閣府で開かれ、防衛省が4月1日に県に提出するアセス準備書について、沖合移動案などとの比較データを示し、政府案が適当だと説明した。
航空機騒音の低減などを理由に、県が求める沖合移動については「政府案とのW値(うるささ指数)の差は0―4Wの範囲」と大差がないことを強調し、政府案を修正する合理的な理由にはならないと退けている。
一方、比較検討した6案のうち3案は、政府案よりサンゴ類の消失面積が小さいことも明らかにした。
準備書では、比較検討した6案のうち東100メートル、西200メートル、南西側移動(名護市試案)は「環境に及ぼす影響がかなり大きい」と指摘した。
残りの3案(西側100メートル、南側50メートル、南側100メートル)は、サンゴ類の消失面積は小さいものの、海草類・藻(も)場の消失面積は政府案より大きくなるなど「検討項目ごとの影響の程度に優劣のばらつきがある」と評価している。
普天間飛行場移設措置協議会は4月8日にも開かれる予定だ。
政府はその場で、あらためて仲井真弘多知事や島袋吉和名護市長に、準備書内容を報告する。
◆結論ありきの比較検討/求められる絶対的検証
防衛省が沖縄側に説明した環境影響評価準備書は、政府案と沖合移動などの6案を比較検討し、自然・生活環境などの観点から政府案の優位性を強調する。だが、日米合意を堅持する政府にとって、政府案を否定するようなデータを積極的に説明するはずはない。6案と比較した結果、政府案が環境面で劣位になる項目もありながら「相対的に政府案の方が環境に及ぼす影響が小さい」と判断するのは、政府案推進の結論ありきだと言わざるを得ない。
準備書では、6案のうち3案は「環境への影響が大きい」と却下するが、残り3案(南側50メートル、南側100メートル、西側100メートル移動)については一長一短と評価する。
例えばサンゴ類の消失面積をみると、政府案の方が割合が大きい。一方、海藻類・藻(も)場の消失面積でみると他案の方が大きい。その結果「検討項目ごとに影響の程度や優劣にばらつきが生じている」と説明する。にもかかわらず最終的に政府案が妥当だと結論付けるのは、誘導的な立証に映る。
準備書では、6案との比較において政府案の相対的優位性が示されただけであり、基地建設自体が環境破壊を招くことは論をまたない。今後、公告縦覧や審査会審査などの手続きを経る中で政府案の絶対的検証も求められる。(与那嶺路代)
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