最新鋭機といえども安全ではないところに、軍用機の怖さがある。米軍F22ステルス戦闘機のことだ。
同機が25日、米カリフォルニア州で訓練飛行中に墜落した。操縦士も死亡する重大事故だ。
同機は2004年12月に米ネバダ州の空軍基地でも墜落事故を起こし、2週間の飛行停止措置がとられている。
今回の事故では危険物質が放出されている可能性もあり、米空軍は墜落現場に近寄らないよう警告を出している。
訓練飛行中に、一体どんな危険物質を搭載していたのか。詳細が不明なだけに余計に不気味だ。
事故が、遠い米国の話と受け止められないのが基地沖縄の怖さだ。なぜなら、墜落したF22戦闘機と同型機12機が今年1月から嘉手納基地にも一時配備され、日々、自衛隊のF15戦闘機などと合同訓練を実施している。
今回の事故を受け、嘉手納基地周辺の嘉手納町など三市町連絡協議会が27日、事故原因の究明と公表まで同機の飛行自粛を求める中で、事もあろうに同日グアムから4機のF22が通告もなく嘉手納基地に飛来している。まさに県民を愚弄(ぐろう)する暴挙だ。
米国での今回の事故は、米空軍とF22戦闘機の開発元であるロッキード・マーチン社との合同試験飛行中に起きている。
最新鋭のF22戦闘機の墜落も衝撃だが、すでに米海兵隊がイラクに実戦配備している最新鋭の垂直離着陸機MV22オスプレイも、回転翼制御部のボルトを紛失し、米軍保有の84機全機が飛行停止措置を取られていたことも27日、明らかになった。
同機は、沖縄配備が決まったとされている。開発中から墜落死亡事故が多発している“欠陥機”だ。
ボルト紛失は、人為的ミスか同機の構造的欠陥か。米軍には確実な事故原因の公表を求めたい。
何度も繰り返すが、命を守るための安全保障が国民・県民の命を危険にさらすことがあってはならない。
日米両政府は国民を守るための安保であることを強く認識し、事故があれば速やかに公表し、原因が究明されるまでは、飛行停止措置を取る。それは当然の措置だ。
だが、それすらできないどころか、墜落機と同型機を嘉手納基地に増派する。日米両政府が県民の命を軽視している証左ではないか。看過できる話ではない。
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