私事であるが今日は娘の中学校入学式。新しい環境で生活が始まる。友達をいっぱいつくって楽しく笑顔にあふれた3年間を過ごしてもらいたい。
さて、コミュニティーの形成において中学校区は身近な地域社会の単位としてとらえられることが多い。それは学校区ごと人口と面積のバランス・規模がよく、また中学校と公民館、地区センター、総合型地域スポーツクラブ、地域包括支援センター、防災等との事業連携等の例も多々あり、地区レベル施設の対象エリアとして設定する合理性がある。
昔はもっとコンパクトな集落、自治会レベルの規模でコミュニケーションが図られていたが、時代のニーズ、地域の実態に合わせ進化した、いわば“適度な距離感”といったところであろうか。
まちづくり・健康づくりの会を催す時、昔話をよくしてもらう。とりわけ中学生のころの思い出を。一番好きだった場所、気分転換をした所等を思い浮かべ、簡単なスケッチを書いてもらい、自分の育った環境を話してもらう。すると誰もが豊かな表情になり、いきいきと話をされる。脳を活性化し、高齢者には認知症予防へもつながる。いろんな年齢の人たちで進めると町を共通言語にした世代間交流が生まれる。
中学生期のまちに対する気づきや思いは自分自身の原風景であり、「コミュニティー心」形成の土台となる。どれだけ人と出会うか、どれだけ地域とつながるかにより、まちへの思いは変わってくる。
よく町を利便性、経済性だけで評価しがちであるが、文化、教育と共に暮らしている人なり、つながりも住環境をはぐくむ大きなポイントである。月に一度、町を歩き何かを感じるだけでも自分の町としての意識が芽生えてくる。町の中に豊かに生きるきっかけがある。
(関原宏昭、にんべんのついた健築家)
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