旧暦5月4日は、海のお祭り「ハーリー」が行われる。わが生まれ島、石垣島も島を挙げての大イベント「海神祭」に向け、海人たちがサバニに乗り込み競漕(きょうそう)練習を始め、応援部隊の漁業婦人部連は太鼓や踊りに励んでいる。
1年に一度、小さな漁港に大勢の見物客が押し寄せ、そのにぎわいに幼い子供たちも「肝(ちむ)どんどん」興奮した。
地元漁師やその家族はお祭りの準備に追われ、隣近所からお酒が届き、かまぼこ、ラフティー、ごぼうまき、食べきれないほどたくさんのごちそうが並んだ。
伝統的なハーリー服を身にまとい舟を漕(こ)ぐ勇壮な海人たち、鳴り響く太鼓の音や、パーランクーに負けじと「ありっ! ありっ!」声を張り上げ手招きしながら応援する海の女たち、勢いあまって海の中に転げおちた若者もいた。
熱狂的な応援やみなぎるエネルギーはまさに、命を懸け海で生きる者たちへのエールでもある。
港を出ると大海原で一枚の葉っぱに似たサバニに揺られ、突然のしけや嵐に見舞われたり、操業時のトラブルやアクシデントで命を落とすこともあり、一枚の板の上は天国、下は地獄である。
その中で海の恵みを受けて生きる海人たちにとって「ハーリー」はお祭りを超えた神聖な行事なのだ。
明治39年から100年以上も続く伝統ある石垣のハーリーだが開催できなかったのは戦時中の1、2回だけだという。
祭り前日までの悪天候も当日には良くなるというから“海の神様”のご加護はありがたいものである。
豊かな海を守り、この海のお祭り「ハーリー」が未来永劫(えいごう)続くことを心から願う。今年は5月27日に県内各地でハーリーが行われる。八重山のハーリー「石垣市爬竜船競漕大会」へおーりたぼーり。
(今井恒子、(株)フロッサ代表取締役)
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