沖縄産モズクに含まれるフコイダンに、肝臓がんの増殖を手助けするタンパク質「CXCL12」を抑制する効果があることが、群馬大医学部の長嶺竹明教授(那覇市出身)の研究で分かった。4月にアメリカの専門誌「栄養とがん(Nutrition and Cancer)」で論文を発表した。フコイダンが肝臓がんを抑制する仕組みを解明したのは世界初。肝臓がん予防などに応用できる可能性があるという。
研究では、培養した肝細胞がんに濃度を変えたフコイダンを加えて実験。濃度が濃いほどCXCL12が減少したが、ほかのタンパク質は変化がなかった。発がん物質を投与したラットの実験では、フコイダンを与えたラットが与えないラットより肝臓がんの大きさが小さく、数も少なかった。
沖縄産モズクのフコイダンが、北欧や北太平洋に生育する海藻ヒバマタのフコイダンより、医薬品や医療機器で安全性の指標となる細胞毒性が軽いことも分かった。
今後は、フコイダンがほかのがんにも効くかどうかや、副作用があるかなど研究を進めるという。
長嶺教授は「沖縄モズクフコイダンの良さを解明することで地場産業の発展にも貢献できる」と話した。(稲福政俊)
<用語>フコイダン
モズク、コンブ、ワカメなど海藻類に含まれる多糖類の一種。抗がん作用があるという研究結果が多く報告されている。モズクから精製し、食料品や化粧品に応用している県内業者も多い。
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