新型インフルエンザの影響で売り切れが続出し、何も残っていないマスクの棚=23日午後6時ごろ、那覇市のヴァインドラッグ末吉店
新型インフルエンザの患者が各地で報告される中、県内の薬局・薬店でも全国同様、マスクが売り切れる店舗が続出している。「予防のため」と買っていく客が多いが、県は「症状の出ていない人がマスクを着けても意味がない。感染の疑いがある人に行き渡るようにしてほしい」と冷静な対応を呼び掛けている。
国内初の感染が確認された16日以降、県内の薬局・薬店でマスクの売り上げが急激に伸びた。多くの店舗で在庫が尽き、入荷のめども立たない状態が続いている。ヴァインドラッグ末吉店(那覇市)では22日昼に約250枚を入荷。「1人5枚まで」という制約を付けたが、その日のうちに売り切れた。田中粂之薬剤師は「『予約したい』という問い合わせも多いが断っている」と話す。
宇江城香さん(45)=那覇市=は23日、家族の感染予防にマスクを求めて同店を訪れたが売り切れ。「心配。マスクで備えたい」と話した。田中薬剤師によると「関西に住む親類に送る」という人や県内に支社を持つ企業が本土の支社に送るために大量購入するケースもあったという。
那覇市の別の薬店では先週末からマスクを入荷できず、在庫を少しずつ店頭に出していたが、開店と同時に売り切れる状態が続いた。23日で在庫も尽き、入荷も未定。ドラッグイレブン一日橋店は同日午後8時現在、在庫が約20セットあるが、担当者は「売れ行きから考えるときょう中に売り切れる」という。
こうした動きに、県福祉保健部の宮里達也保健衛生統括監は「買いだめはやめて」と呼び掛ける。インフルエンザの疑いがある人が病院などに向かう場合、飛沫(ひまつ)感染を防ぐためマスクを着用する必要があるが「症状が出ていない人が予防のために着けるのは意味がない」と説明。「かぜの症状があるなど、マスクが必要な人に行き渡らないのは本末転倒だ」と懸念を示す。
症状があってもマスクがない場合は、ハンカチを口に当てたり、ペーパータオルを折りたたんで作った簡易マスクでもマスク同様の効果が得られるという。
(荒井良平)
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