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2009年6月14日

 雄大な山肌が日に映えて赤く輝く。4日にオープンした静岡空港の利用をPRするキャラバン隊が携えた美しいポスターは、富士山の魅力を存分に伝えていた
▼全日空の沖縄便も就航する同空港の開港1週間のデータを見た。新幹線と競合するJAL福岡便は搭乗率が70%を下回ると、静岡県が支援金を払う「搭乗率保証」の対象だが、67%と割り込んだ。来年3月まで届かない場合、同県は1%当たり3800万円を補填(ほてん)する
▼静岡空港の採算ラインは年間利用者約138万人だが、チャーターを含めた全便満席でも約110万人にとどまり、赤字は免れない。そこまでして空港を造り、航空会社に無理を言って路線を呼び込む必要はあったのか
▼「新幹線の駅が6つもある静岡は東京にも名古屋にも近い。空港なんているかねえ」。4年前に浜松市で乗ったタクシーの乗務員が疑問を投げ掛けたのを思い出した。「需要予測が甘く、無駄な公共事業だ」という反対論を静岡の政官財界が押し切ったものの、県民にはなお賛否の声がある
▼沖縄側からすると、観光客増につながる路線開設はありがたいが、静岡の内実を見ると、手放しで喜ぶことにちゅうちょしてしまう
▼国内に98もの空港が造られたのは国が「1県2空港」を唱えたからだ。採算割れに苦しむ地方空港は多い。その責任は誰が取るのだろうか。


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