慰霊の日・沖縄戦 RSSicon

2009年6月21日

 「慰霊の日」の23日に開かれる沖縄全戦没者追悼式の全国中継をNHKが始めたのは昨年からだ。意外に思う県民は多いだろう
▼米軍による原爆投下で多大な犠牲を払った広島の原爆の日(8月6日)の式典は1958年から、長崎(8月9日)は2000年から全国に放送されている。県内外から「なぜ沖縄が同じ扱いじゃないのか」という声があったという
▼沖縄放送局の上村和大(かずひろ)前放送部長は06年に赴任した後、沖縄戦を学び直し、「沖縄戦や基地問題が国民に共有されていない」という思いを強くした。報道人の使命感が上村さんを突き動かす
▼提案を続け、08年に東京の編成局幹部から「検討する価値がある」という感触を得ると、熊谷雅宣沖縄局長(当時)と共にこう直談判した。「日本の平和は沖縄の犠牲の下に成り立っている。地上戦のリアリティーは原爆とは違った形で迫ってくる。平和と民主主義の根源的問題だ」
▼日を置かず、役員まで了解を取り付け、毎年全国中継することが決まった。NHK内部でも沖縄戦への関心を高める相乗効果があり、今年は4本の関連番組が放映される。100カ国以上に国際放送で追悼式が生中継され、海外の県系人も視聴できる
▼沖縄が鎮魂ムードに包まれるこの日、厳粛な式に参列する人も画面を通して祈りをささげる人も非戦を誓い合いたい。


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