トーマ・ヒロコさん
質問を受けるたび、言葉を選ぶように丁寧に答える。「ぱっと答えられたら格好いいんですけど。質問を咀嚼(そしゃく)してからでないと、答えが見つからなくて」。言葉に対する真摯な姿勢は、感性豊かな人柄をうかがわせる。
いつから詩を書いていたか覚えていない。ただ、幼いころからジャンルを問わず書くことが好きだった。「一番長続きしているのが書くこと」と笑顔を見せる。
浦添市で生まれ育った。沖縄国際大学では文芸部に所属。最年少で山之口貘賞を受賞した宮城隆尋さんは二つ上の先輩で、同部を立ち上げた発起人でもある。大学3年のとき、同級生で部員の松永朋哉さんが山之口貘賞を受賞した。受賞者インタビューでは同席もし、そのころから「詩集を出したいと思うようになった」。
2005年、東京の印刷会社に就職。仕事に追われながらも、時折浮かぶ詩を頭にとどめ、詩作活動を続けた。2冊目となる今回の受賞作品「ひとりカレンダー」(ボーダーインク)は、卒業間際に出した詩集にはない都会と沖縄の生活、社会人としての視点が加わっている。
「どちらかといえば詩は苦手な気持ちが強い。思い付いても、文字にするときに億劫(おっくう)な気持ちになる。でもそれでは人に伝えられない。だから“出す”」。希望に満ちた表情で、そう語った。
本名・當間弘子。07年に帰郷後、キャリアアップを目指して精力的に活動中。現在、両親と3人暮らし。26歳。
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