全国的に図書館が増える中で、司書や司書補の非正規職員化が進んでいる。県内も同様で、県立図書館で働く職員17人のうち正規職員は6人にすぎない。
司書は自治体などの公共図書館などで蔵書の選択、発注・受け入れ、分類や目録作成、読書案内を担う専門職だ。
関係者からは「正規職員の減少は質の低下にもつながりかねない」との懸念の声が出ている。非正規職員増については「司書の資格はあったとしても、賃金が安く定着しない。長い目でみれば職員の力量が下がる」との批判もある。
生涯学習などの拠点として、今後も役割が増える図書館にサービス低下があってはならない。
日本図書館協会によると、2008年度現在、全国に図書館は3126館ある。1998年度から602館も増えた。反して正規職員の司書・司書補は減少、非常勤・臨時職員が急増している。
背景には各自治体の財政難がある。人件費を抑える非正規職員の増員を余儀なくされているためだ。財政難のしわ寄せを受けた格好だ。
図書館法にも問題があろう。同法は13条1項で職員に関し「図書館に館長並びに、教育委員会が必要と認める専門的職員、事務職員、技術職員を置く」と定めている。
08年の法改正にあたり、日本図書館協会は、専門的職員を置くことの必要性自体を教育委員会が判断するという解釈がされかねないとして、「図書館に司書を置くことを明確にするよう」求めたが、盛り込まれなかった。
一方で、図書館側の「魅力ある図書館づくり」への取り組みも必要とされる。
北海道北見地域では1市7町の図書館が連携して図書館カードの共通利用を始めている。1枚のカードで地域全域の図書館が利用でき、住民に評価されているようだ。同地域の訓子府町図書館では、来館できない障害者や高齢者への宅配を行い、「愛される図書館づくり」を進めている。
図書館は知識や情報を得る場であり、子どもたちの「読む力」を培う社会に欠かせない施設である。
図書館の重要性を考えれば、行政側は財政難を理由に非正規職員化を安易に進めるべきではない。ネット時代も見据えながら、今まで以上に充実した図書館づくりに努めてほしい。
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