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沖縄は不健康で長生き? 高齢者「障害」割合高く2009年9月7日  このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録 twitterに投稿する

65歳以上、健康度の低い順

 65歳の人があと何年生きるかを表す平均余命の長さは、全国で沖縄は男女とも1位(2005年)であるにもかかわらず、65歳以上の介護認定を受ける障害がある人の割合(年齢調整した加重障害保有割合)は人口千人当たり男性は52・40人で全国7位、女性は60・39人で17位と高いことが分かった。首都大学東京大学院の栗盛須雅子客員研究員らが厚生労働省の最新データを基に調べた。同氏は「沖縄は長寿県といわれるが、障害のある割合を見れば高齢者の生活の質(QOL)に問題があると考えられる」と指摘している。

 65歳の平均余命は男性は沖縄が最も長く19・16年、次いで長野が19・13年、熊本18・82年。女性も沖縄が1位で24・86年、次いで島根が24・28年、熊本24・05年の順だった。一方、障害割合が高いのは男性が大阪58・66人、青森57・53人、徳島54・02人の順で沖縄は52・40人と7位。女性は大阪75・86人、徳島70・42人、青森69・54人の順で、沖縄は60・39人で17位だった。
 年齢調整加重障害保有割合は、栗盛氏が考案した健康度をとらえる指標で、介護度に基づき障害の質を数値化した。調査は科学研究費補助金を受けて実施され、介護保険制度改正前の3年前にまとめた調査では沖縄は男性が全国2位、女性は13位。今回の調査は同制度改正後のデータを基にしており、割合は依然高いことが判明した。
 理由について栗盛氏は「男性は完全失業率と所得、女性は完全失業率と統計上の相関がある。高齢者単身世帯の多さも関連している」と説明。「失業状態になれば引きこもりがちになり健康度が下がる。高齢者でも農業をするなど就業率が高い長野では障害の割合は小さい。働くことは健康にも良い」と話した。
 全国的に所得の差など社会格差の広がりに伴い健康格差も広がっていることも指摘。「高齢者は社会格差の影響を受けやすく、健康格差も広がりやすい」と語った。その上で県民所得や完全失業率への対策、高齢者単身世帯への支援などの必要性を強調した。

◆「生きがい」が鍵
 沖縄県の平均余命は全国で男女とも1位だが、65歳以上の障害のある人の割合が男性は7番目、女性が17番目に高いという結果は、多くの人々が望む「長生き」に、必ずしも健康で豊かな生活が伴っていないことを意味する。長野県は寿命が長い上に、障害のある高齢者の割合が低い。農業などの就業率の高さが主な原因とみられている。働く場など生きがいを見いだす機会が多いかどうかが、高齢でも健康な生活を送る鍵といえる。
 沖縄県民は、長生きはしても健康余命に問題があることは以前から指摘されてきたが、今回の調査では完全失業率や所得、高齢者単身世帯との相関関係が確認された。社会格差が健康格差に影響しているとみられることも沖縄の特徴だ。
 仕事をせず、低所得のため消費を伴う外出を控える―。そんな引きこもりがちな高齢者像からは、生きがいや社会的な人間関係を築く機会が損なわれている姿が浮かぶ。パワフルで積極的な従来の沖縄の高齢者像とは逆だ。元気な活動を可能にする生活の質に社会格差が暗い影を落としている。
 人間らしく生きる暮らしの保障はもとより、仕事や趣味、地域とのかかわりなどを通して、お年寄りが楽しく生きがいを見いだせる環境をいかにつくるか。「長寿県・沖縄」の中身が今問われている。
(新垣毅)


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