米軍ヘリによる辺野古海域での試験飛行を見届ける人々=10日午前11時50分ごろ、名護市辺野古
話し声をかき消す轟音(ごうおん)が集落に響き、実り豊かな辺野古の海が振動で水しぶきを上げた。米軍普天間代替施設の建設予定地である名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ周辺海域で10日、2機のヘリが騒音を響かせた試験飛行調査。南は宜野座村松田から、一番離れた名護市嘉陽までの各測定地点では、地域住民から「外よりも家の中がうるさい」「いつもより騒音も小さい」など試験飛行の実態を疑問視する声が相次ぎ「ヘリの音を小さくアピールしようとするデマ(うその)フライトだ」との批判も飛んだ。
◆辺野古
辺野古集落には10日、住宅地間近に迫る米軍ヘリを不安げに見守る住民の姿があった。
飛行前は住宅内からテレビの音や住民らの話し声がかすかに聞こえ、たまに通る車の音がうるさく感じるほどの静けさだったが、低音を響かせたヘリの音は、沖縄高専の寮や奥にある山、建物などに当たり、跳ね返るように響きわたった。
辺野古漁港で試験飛行を目の前で見た後、近くの自宅に帰った70代の女性は「漁港より家の中がうるさく感じた」と振り返った。
照屋勇金さん(77)=名護市辺野古=は「(騒音が)小さい子どもたちに影響がないか心配。(9日に中止した)米軍はデタラメだ」と話した。
◆嘉陽、「普段より音小さい」
【名護】基地建設予定地から一番離れた測定地の名護市嘉陽区ではヘリ2機が嘉陽海岸沖合を旋回するなど、集落内に騒音が響いた。
海岸からヘリの飛行を確認した同区の宮城浩文さん(48)は「いつもより騒音は小さいように感じた」と話した。最近は嘉陽の沖合や集落上空を移動するヘリが多く、「基地ができれば、さらに住宅の上空を飛ぶ回数は増える。(辺野古に)来ない方が一番いい」と騒音の恒常化を懸念した。
◆松田、広範囲調査求める声
【宜野座】宜野座村松田区では、東肇村長をはじめ村幹部や村議ら約30人が第2サーバーファームの屋上に集まり飛行を見守った。
ヘリ2機が松田上空に表れると、メンバーらは望遠鏡や肉眼で機体を見つめた。だが、進入時を除いて観測場所の至近距離に近づくことはほとんどなく、村が意見書で求めている村全域のデモフライトではないため、メンバーらは拍子抜けした様子だった。
松田区の当真嗣信区長は「区としては騒音が一番の問題。多い時は200回以上飛ぶというが、たまったものではない。施設間移動の際の調査も求めているのだが」と納得いかない様子。宜野座村議会の小渡久和議長は「フライトの高度も高いし、日ごろ聞いている騒音はもっとうるさい」と強調した。
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