米軍普天間飛行場の移設問題で新政権の姿勢が依然、はっきりしない。関係4閣僚が2日、協議したが、普天間移設措置協議会を存続するのか廃止するのかもあいまいなままとなった。
政権交代を明確にした総選挙から1カ月、内閣発足から半月が経過した。米大統領の来日も来月に控える。そろそろ方針を固めてもいいころだ。
民主党はマニフェストに「県外を模索、国外を目指す」と明記したはずだ。移設見直しへと大胆にかじを切ってもらいたい。
2006年に発足したこの協議会はいわく付きだ。当時の防衛庁は、反対の強い辺野古移設の政府案について地元の同意を取り付ける場と位置付けた。同意しないと北部振興策を打ち切るとも示唆し、露骨なアメとムチを見せた。
県や名護市は反発し、北部振興策復活が出席の条件と掲げ、初会合の開催直前まで知事が姿を現さず、すったもんだした経緯がある。
その後、政府は表向き軟化し、表面上は政府と県、北部市町村が信頼関係をアピールする場となった。だが知事や市町村長らの考えと政府案との溝は埋まっていない。
各種の世論調査では、この間も一貫して県内移設反対が圧倒的多数だ。首長らが県内移設に容認姿勢を見せ始めても、反対の傾向は一貫している。政府はその現実を直視すべきだ。
だが移設見直しについて、政府内の足並みがそろっていない。鳩山由紀夫首相や岡田克也外相が積極姿勢を示す一方、北沢俊美防衛相が終始消極的な言動をしている。
確かに、いったんなされた日米両政府の合意を見直すのは一筋縄ではいかないだろう。だが長年、基地に苦しめられた沖縄に新たな基地を建設することが無理な話だ。普天間移設の最初の合意から13年たっても移設できていない現状が、その難しさを立証している。
移設措置協議会は早々に衣替えした方がいい。少なくとも、県内移設への同意を取り付ける場としての位置付けは改めるべきだ。
それにしても、仲井真弘多知事が「政府自らがどうしたいのかを言ってもらいたい。(中略)こちらに責任を持たされても困る」と述べているのは理解できない。
新政権が、知事の姿勢を口実に移設見直しを取り下げる可能性もある。沖縄の知事なら、堂々と県外移設を求めるべきだ。
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