NIE(Newspaper in Education=教育に新聞を)で、社会性豊かな人材をはぐくむために新聞は教育にどう貢献できるか。
日本新聞教育文化財団(新聞財団)が提唱する第5回「NIE週間」が2日始まった。情報がはんらんするネット社会にあって、新聞の価値や教育に果たすべき役割を毎年問われ、身が引き締まる。
週間に先立ち、10月31日には本紙も加盟する県NIE推進協議会の主催でNIE実践フォーラムが那覇市内で開かれた。
「活用方法によっては新聞が教科の単なる補助教材ではなく、もっと大きい人間教育の学習材となることを生徒の活動や取り組みから確認できた」。豊見城中学校、仲程俊浩教諭の実践報告だ。新聞の責任を痛感する。「活用される新聞」により磨きをかけたい。
6年生児童の家庭で30%弱が新聞を購読せず、新聞が子どもたちの生活にほとんどかかわりがない−との報告もあった。読者を新聞から遠ざけているものは何か。届け手として自戒せざるを得ない。
NIEは1930年代に米国で始まった。国内では80年代後半から日本新聞協会を中心に新聞界と教育界が協力し、社会性豊かな青少年育成のほか、活字文化と民主主義社会の発展などを目的に掲げ、全国で展開してきた。
新聞財団によると、NIEは2006年4月現在、世界64カ国で実施されている。国内では本年度536校、県内では7校がNIE実践校として活動している。これまでの実践例から、新聞が子どもの読解力や表現力、コミュニケーション能力の向上に効果的であることが数多く報告されている。
県協議会の山内彰会長はNIEの意義について「終極的には民主主義社会の形成者としての生きる力の基礎を身に付けることを目的としている。(NIEを)やった学校はそれが芽生えている」と述べた。
教育と新聞には、共通点がある。人命、人権を尊重し、人々の生きる力を支える。よりよい社会を築き、歴史を刻み、つなぐ協働のパートナーであるという点だ。
社会が激変する中、教育と新聞は子どもたちの「生きる力」をはぐくむべく、ますます連携を求められよう。よりよい社会への道しるべを示し、結果として活字文化と民主主義の発展に尽くすことで、新聞も自らの使命を全うしたい。
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