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社会の仕組み知る「よのなか科」 政治、経済などテーマに2009年11月15日  このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録 twitterに投稿する

グループで「本当に命は平等か」を話し合う=11日、那覇市の興南中学校

 興南中学校(那覇市、久貝宮一校長)はことし4月から、経済や政治、社会問題などさまざまなテーマを題材に社会の仕組みを学ぶ「よのなか科」の授業を実践している。11日には3年1組の生徒38人を対象に「いのちの価値」をテーマにした授業が行われた。
 授業は1991年に滋賀県で発生した信楽高原鉄道列車事故(42人死亡、614人重軽傷)の損害賠償の事例を題材に行われた。同事故では死亡者への賠償金として、26歳女性(研究員、年収300万円)には7300万円、53歳女性(専業主婦、年収なし)には4300万円、2歳男児には4400万円が支払われた。
 生徒たちはグループをつくり、この3事例について「金額になぜ差が生まれたのか」「本当に命は平等なのか」を考えた。この日、授業には生徒だけでなく外部から招いた会社経営者、弁護士、保護者もグループに加わり、生徒たちと一緒に話し合った。
 各グループからは「年収で賠償額を決めるのは妥当」「人の命に金額で差をつけるのはおかしい」などさまざまな意見が出た。
 授業の最後には、話し合いに参加していた宮崎法律事務所(那覇市)代表弁護士の宮崎政久さん(44)が葬儀費用と慰謝料に損失利益を加えて算出する損害賠償について説明した。「損害賠償は“損害の公平な分担”の考えに基づいて行われるもので、その人がいくらかを表しているのではない。命の価値に絶対に差はない、ということを理解してほしい」と語った。
 兼村愛(まな)さん(15)は「難しいテーマでグループの意見がまとまらなかったけれど、命の価値について考えるのは大事なことだと思った」と感想を述べた。
 「よのなか科」の授業はは元杉並区立和田中学校校長の藤原和博氏が提唱する「大人でも簡単に答えを出せないテーマ」について、議論や疑似体験を通して考える授業。
 興南中学校ではことし2月、創設者の藤原氏が県内で講演したのをきっかけに、教員研修などを経て同授業の実践を始めた。


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