小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入問題で、東京地検特捜部が陸山会や小沢氏の個人事務所、大手ゼネコンの鹿島本社などを家宅捜索した。
ゼネコン側からの献金が土地購入費の原資だった可能性があるとみて、小沢氏の私設秘書だった石川知裕衆院議員らの再聴取だけでなく、関係先の捜索が全容解明には不可欠だと判断したようだ。
政権与党の要である幹事長の事務所に「政治とカネ」をめぐる強制捜査が入ったという事態は由々しきことだ。地検は、徹底した捜査を行い、全容を解明してもらいたい。
小沢氏は12日の記者会見で土地購入問題について「国民に誤解を与えた」と陳謝したが、意図的な違法性は否定した。詳細については「捜査継続中」を理由に言及を避けた。
土地の購入資金など4億円以上が政治資金収支報告書に記載されていなかったことについては「私自身も、私の事務所の者も計算上のミスはあったかもしれない」と不適切な処理があった可能性を示唆した。だが「意図的に法律に反するような行為はしていないと信じている」と強調している。十分な説明責任を果たしたとは言い難い。
小沢氏は、5日に地検からの参考人聴取の要請を受けているが、現在も応じていない。事実を明らかにすることが重要だ。そのためにも小沢氏が捜査に協力することは当然であり、非協力的な対応では、国民の不信感が募るばかりだ。
小沢氏の政治資金をめぐっては、西松建設の巨額献金事件で公設第1秘書が規正法違反罪に問われ、公判中だ。政治資金に絡む度重なる問題の発覚に国民の政治離れがあらためて懸念される。
18日から始まる通常国会では、鳩山由紀夫首相の偽装献金問題を含め、小沢氏の「政治とカネ」が大きな焦点になる。野党は、政府・与党首脳の問題を追及し、国民や有権者が納得できる答弁を引き出すよう努めてもらいたい。
民主党は、昨年の衆院選で国民の支持を得て、政権を奪取した。有権者の政権交代への期待の中に、政治資金の適切な在り方の実現も含まれていた。
鳩山首相は、小沢氏の幹事長交代について「今、その考えはない」と続投の意向だ。小沢氏は、政権交代の実現に尽くした実力者である。言葉は政治家の命だ。誠意をもって説明を尽くすことが責務だ。
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